P-KAZからの回答。

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心の鍵とは? 12:41
 


暗黙の了解。




2人は知らないフリをする。





それは言わない約束。





僕は知らないフリをする。





あなたは知らないフリをする。





自ら口にすることは死ぬまでないだろう。





あなたも同じに違いない。





それを口にしてしまった時、何かが壊れることを恐れて...。


















僕が上京してから数年後のことだ。





君は急に僕の前から姿を消した。





いつもそばにいてくれると思っていた。





待っていてくれると思っていた。





年に数回しか帰省できない僕を、君はずっと待っていてくれた。





小さい街の小さい部屋で。






僕は合鍵を持って、君のいる部屋へ行く。






いつも変わらぬ笑顔で迎えてくれた。





東京はどう?





もしかして彼女とかできちゃったり?






そんなことは絶対に口にしない君。






しかし実際、僕には東京では彼女が出来た。






最初は罪悪感があった。






これではいけないと思った。





一緒に東京へ来るか?





そう言いたかった。




しかし、本当はこうだ。




重たい。





そんな馬鹿な理由で僕は君に背中を向ける。





そして、東京へ戻ると、いつの間にか僕は君のことを忘れてしまう。





君を想う回数が徐々に減っていることには気づいている。





そうやって僕は君の記憶を薄めてしまう。





悪いのは東京ではない。





この僕だ。





あれから何年経っただろうか。





何気なく見ていたテレビに君が映っていた。





そういえば、女優になりたいという大きな夢を持っていた君。





僕と一緒にいたあの頃の君とは少し違う、少し大人になった君がそこにいた。





会いたい。





恋愛感情なんかではない。





昔のように会う事も無くなってしまった数年間。





君の歩いてきた道、そして僕の歩いてきた道、ただただそんな事を話してみたかった。





ほんの30分でもいい。





電話をしようにも僕は君の電話番号を知らない。






いつしか、僕は2人の思いでが詰まっている、小さな街の小さな部屋へと向かっていた。





少し錆びてしまった合鍵を握る。






どんな表情をしていいか分からない僕を尻目に、きっと君はあの時と変わらない笑顔で迎えてくれる。





そんな都合の良いことなんてあるわけが無いと知りながら...。


















そう分かったのは、引き出しを開けた直後だ。




そこにいたはずの君は、母の唯一の趣味である「ガーデニング」の本と、「バランスの良い栄養料理」の本に変わっていた...。





母さん、僕が使っていた勉強机の鍵付きの引き出し、どうやって開けたのですか?




母さん、僕の「サンタフェ photograph by 篠山紀信」はどこですか?






僕はそんなことは聞けない。






そいえば、この前出てきた、あんたの「サンタフェ photograph by 篠山紀信」、どこへやったかな〜。





母はそんなことは言わない。





暗黙の了解。




2人は知らないフリをする。
















日曜日、欠かさず見ている「大河ドラマ 江」。





君は立派な女優さんになった。





女優 宮沢りえ。





1児の母。






君はガーデニングが趣味であり、バランスの良い栄養料理が得意なはずだ。





君は、もう、僕の手の届かない人になった。





いつの日か、神保町で会える日を楽しみにしています...。




























P-KAZ











































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